「自分が発する言葉は脳が主語を理解できない」とも言われているのは、よくSNSでも目にすることがあるかと思います。

このことは実は論文での発表などはされていないので、科学的な裏付けがあるかと言われると信憑性が薄くなってしまいます。

しかしながら、経験上「他人の悪口を言ったらなんだか気持ちがモヤモヤした」とか「可愛い!好き!と連呼していたら気分がアガる」などなんとなく共感できる部分が多いので、SNSで広まったんだと思います。私も自分の経験上だけなら「自分の発する言葉は脳が主語を理解できない」は共感する部分が大きい説だと思っています。

さてここまでは前置きでして、「じゃあ自分で発する言葉にはなんの効果もないのかよ」というと、それはまた別の話になってくるのです。実は「ポジティブな言葉を自分や他者あるいはペットなどに向けて発することは、自分の感情や精神状態にも影響を与える」ことが心理学の研究でもわかっているのです。詳しく解説していきます。

1.オキシトシンが分泌される

愛情や親しみを感じる言葉を発することで、脳内で「愛情ホルモン」とも呼ばれるオキシトシンが分泌されます。このホルモンは、ストレスを軽減してリラックスしたり安心感をもたらす作用があります。赤ちゃんやペットなどに声かけしている時に感じる穏やかな気持ちは、このホルモンが分泌されるからですね。

2.自尊心が向上する

「可愛いね」「大好きだよ」などのポジティブな言葉を使うことで、自分の感情も明るくなったり自己肯定感や自尊心が向上することに繋がることがあるそうです。

3.ストレスが軽減する

ポジティブな独り言や他者への愛情表現はストレスホルモンであるコルチゾールのレベルを下げる効果があり、精神的な安定感が高まります。ストレス社会と言われる現代では一番効果を実感する行動かもしれません。

4.神経可塑性を利用する

ポジティブな独り言は脳の神経可塑性(ニューロプラスティシティ)にも影響を与えるそうです。神経可塑性ってなんぞ?と思われたと思うので簡単に言い換えると、脳は年齢に関係なく、経験によって新しい神経を成長させていったり変えていったりすることができる、ということです。つまりポジティブな独り言によって、より楽観的で前向きな思考パターンをしていくように変化していく可能性がある、ということです。独り言で性格まで変わる可能性があるってことで、すごいことですよね。

まとめ

こんな感じでポジティブな言葉にはさまざまなすごい効果があることがわかっているのです。それも良い効果ばかりなので、これは生活に取り入れたいですよね。

特にポジティブな独り言や推しへの愛を語ることはストレス軽減に繋がる可能性もあるのですから、一番手軽なストレス解消法かもしれません。

ネガティブなことはつい口をついて出がちです。ネガティブな言葉を言ってはいけないわけではないですし、時には愚痴を言ったり弱音を吐いたりするのも大切です。

それにプラスして、ポジティブな独り言を生活にプラスしてみてはいかがでしょうか。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。