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今回監修をされている岩瀬利郎先生は精神科医で「発達障害の人が見ている世界」の著書の方。
私は「発達障害の人が見ている世界」のほうは気になっていたものの、まだ読んでいなかったところにマンガ版が発売になったので読んでみた。
あっという間に読める印象だったので、マンガ版ではないほうも気になっている。
個人的感想・気づき
・実例を基に、発達障害の人はこんな時にどのように考えているのかがマンガでわかりやすく描かれている。社会人で周りに発達障害の人がいて、何を考えているのかよくわからないような人にはわかりやすくていい本だと思う。子育ての参考にとか、自分が発達障害で社会や周りとうまくやっていくにはどうしたらいいかなど、深い内容が知りたい人には少し内容が薄いように思う。発達障害の大まかな様子を知りたい人や発達障害という言葉だけは知っているというような人には、読みやすいのでオススメできる。
・発達障害の診断を受けていても、本の内容に該当する内容もあればしない内容もある。「発達障害の人はみんなこうだ」と思って読むと、あとで当事者と接した時に違和感があることも多いと思うし、本の内容すべてが該当するような人は少ないと思う。あくまでもすべてが一例として描かれていることは頭に置いておきたい。
・自閉症スペクトラム障害の診断を受けている私が共感しやすく、納得できた内容として載っていたのは、診察で「最近いかがですか?」と聞かれて、何を答えたらいいのか混乱してしまう件、初めてのことが苦手で強い不安を感じてしまう件などだった。特に負のフラッシュバックには本当に苦しめられていて、お風呂の時やボーっとした時など、ふとした瞬間に自分のつらかった時の記憶が映像と感情を伴って頭の中で次々によぎることがある。こうなると他のことがあまり手につかなくなるので、なんとか他の楽しみを考えたり、なぜ今このことが思い出されているのか疲れているのか、などと考えて気持ちを落ち着かせたりして、フラッシュバックを止めたりしている。考え事をしていない時に発生しやすいので、常に考え事をしている状態になりやすく疲れやすい。初めてのことに強い不安を感じてしまう件については、わかっていることなら予習したり頭の中で何度か予行練習をすると不安感が弱まるので、とにかくどの困りごとについても自分なりの対処法を編み出すのが一番だと思う。
・自分の場合は発達障害だと診断されたのも遅く、自覚症状がまったくなかったために合併症もあるので、もう少し詳しい内容の本が必要だと感じた。
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